新型コロナウィルスへの感染予防として、手洗い、うがい、マスク着用は必須となっている日常。
電車やバスといった公共交通機関よりも車移動であれば、人と接することが少なく移動ができるため安全度が高いと考えられる。
社用車やカーシャア、レンタカーなど自分以外の人も使用する車に関しては除菌対策をしっかり講ずるのが今の時期は賢明かと思います。
車の除菌はまず、運転の際に確実に触るハンドルやシフトノブ、サイドブレーキ、ドア開閉レバーや各種スイッチ類。
シート周りも可能な範囲で除菌した方が良さそうです。
厚労省が推奨する消毒方法/アルコール濃度は?
クルマを使う場合、自衛策として比較的安価で日常的に除菌ができる方法を紹介したい。
厚生労働省の公式サイトでは接触感染を予防するために効果がある殺菌や消毒の方法として以下を紹介している。
「接触感染を予防するためには、手がよく触れるところ、たとえば、ドアノブ、スイッチ、手すり、エレベーターのボタン、テーブルやカウンター、
共用で使うもの(トングやメニュー等)などについて、消毒用アルコール(70%)や界面活性剤を含む住居用洗剤等で定期的な清拭をすることが有効です」
「特に小さなお子さんが接触する機会が多い場合はこまめな清拭をお願いします」
注意すべきは、消毒用アルコールは70%が望ましいという部分。
なぜ、100%ではなく、70%が良いのか?100%の方が効き目が強くなるのでは?と思ってしまいそうだが、
100%だと一瞬で揮発してしまい、完全に殺菌される前に消えてしまう。
瞬時に揮発してしまうと殺菌効果は大きく劣ってしまうゆえ、水との重量比率がアルコール分70%の時がもっとも殺菌効果が高い黄金比となる。
クルマ除菌剤 どれくらいウイルス除菌できる?
洗車用品や消臭グッズ、エアコンフィルターなどの中には、除菌効果やウイルス除去効果をうたうものが多くみられるが、実はきちんとしたデータを公表しているメーカーは少ない。
以下は、カーメイトが製造販売している「ドクターデオ」のデータである。もっとも気になる「ウイルス除去効果」について公的機関で実験した結果が公開されている。
一般財団法人 日本食品分析センターのウイルス不活化試験(ウイルス活性の有無を確認する試験)において、ドクターデオの作用により、ウイルスが不活化することが確認されている。
※全てのウイルスに対して効果があるわけではない
※成分の広がりや効果・持続性は使用環境によって異なる
ドクターデオシリーズで車室内全体、ハンドルやシフトレバー、内装、シートなどを効果的に除菌する方法をカーメイトに聞いてみた。
「蒸散タイプで車室内を一気に除菌・消臭した後、置き型タイプまたはエアコン取付タイプを使用するのがおすすめです」(カーメイト)
「置き型タイプやエアコン取付タイプは徐々に除菌成分を放出して車室内を除菌してきれいを維持してくれます」
「また、特に布シートなどを除菌したい場合は、即効性のあるスプレータイプがおすすめです」
なお、ドクターデオを含む各種の液状除菌スプレーは、本革シートや本革ステアリングへの使用はほとんどの場合、「禁止事項」として商品に記載されている。
本革などデリケートな内装の除菌はどうすればいいのだろうか?
デリケートな内装の車内を除菌するには?
「本革ふくだけシートクリーナー(ミンクオイル+除菌・防かび剤配合)」を製造販売するソフト99に本革製品を除菌する際の注意点を聞いてみた。
「専用のクリーナーを使って下さい」(ソフト99大阪本社カスタマーセンター)
「本革(自動車)用以外のものを使うと革の表面を傷めたり、シミになったりします。合成皮革であっても種類によっては本革に近い風合いのものもあり、本革同等の扱いが必要な場合があります」
「また、家庭用をクルマに使うのはNGです。家庭用にはソファなどの艶や滑らかさを強化する成分が配合されており、これをクルマに使うとハンドルやシートの表面が滑りやすくなり大変危険です」
クルマの内装にダメージを与えずに除菌、ウイルス除去を行う場合には、必ず「クルマ用」を使用すること。
例えば布シートの除菌に有効なファブリーズも、クルマ用と家庭用では成分が異なっている。
デリケートな内装を持つクルマは、ウイルス除去効果をうたう以下の製品を使うのがおすすめだ。
・自動車用空気清浄機
・スチームタイプや置き型(ジェルなど)の除菌剤
・ウイルスをキャッチするエアコンフィルター
・コインパーキングなどにあるオゾン殺菌機
これらを併用すれば、デリケートな内装の車内も除菌効果は大きくアップするだろう。
もちろん、自らの手指を清潔に保つこともお忘れなく。